八王子市 八王子みなみ野駅すぐの歯医者、はちじょう歯科医院の院長 佐藤です。
私は補綴学にて歯学博士を取得しています。 補綴とは「ほてつ」と読みますが、一般的にはあまり馴染みがない言葉かもしれません。
歯科治療では、歯を削った際や欠けた場合、それを補うためにかぶせもの・詰め物・入れ歯など、いずれかの方法で治療します。
これら人工物で補うことを補綴といいます。
インプラントについても、上部構造と呼ばれる人工歯の部分も実は補綴物にあたります。
補綴治療はただ噛めるようにするだけではなく、咬み合わせについても非常に重要です。
当院では、咬み合わせについても行うべき工程を踏んで対応しております。
今回は、「入れ歯からインプラントへの変更はできるのか？その利点や欠点」についてお話をしていきます。
歯科治療を受けている方の中で、入れ歯を使用していても
「食べにくい」「痛みを感じる」「自然でない」と感じ、インプラントへの変更を検討している方は少なくありません。
そうした疑問を持つ方へ、実際に入れ歯からインプラントへ変更することはできるのでしょうか？
このブログでは、入れ歯からインプラントへの移行のプラス面・マイナス面、治療の進め方や注意すべき点を詳しく解説いたします。
・入れ歯からインプラントへの移行はできるのか？
実は、入れ歯の治療後でもインプラントへの移行は十分に考えられます。
歯の欠損部分を補うための選択肢として、入れ歯、インプラント、ブリッジが挙げられます。
「ブリッジを選択するために隣接する歯を削ることを避けたい」と考える方が多く、
入れ歯とインプラントの選択が難しい場面があります。
手術が伴うインプラントには抵抗を感じる方も多く、そのために入れ歯を選ぶ方もいます。
しかし、入れ歯を最初に選んだとしても、後からインプラントやブリッジに変更することはできるのです。
歯科医師は「まずは入れ歯を試してみる」と提案することがあります。
そして、入れ歯が自分に合わないと感じた場合には、別の治療法への変更も可能です。
「入れ歯からインプラントへの変更を検討している」という方向けに、
入れ歯治療やインプラント治療、ブリッジ治療の特徴を以下で詳しく説明します。
●入れ歯とは？
入れ歯は、失われた歯を取り外し式の人工歯で置き換える治療方法です。
「部分入れ歯」と「総入れ歯」の2種類があり、それぞれ部分的な歯の欠損やすべての歯が失われた場合に使用されます。
さまざまな材料や特性のものがあり、保険適用のものや自由診療のものが選べます。
入れ歯を使用しているが「インプラントにしておけばよかった」と後悔している方や、
健康上の理由でインプラントが適していない方もいます。
しかし、入れ歯の種類を変えるだけで、問題を解決できる場合があります。
入れ歯には様々なオプションがあるので、インプラントだけでなく、
他の方法でも解決できる可能性があることを知っておくことが大切です。
そして、入れ歯から他の治療への移行も考えられます。
●金属製の義歯に関して
・土台部は金属で作られている。
・外見は一般的な義歯と変わりませんし、金属部は目につきにくい。
・金属を使用しているため、強度があり、壊れにくい。
・強靭な性質のため、薄く製作でき、適応感を向上させることができる。
・温度の変化をすぐ感じられ、熱い食べ物や冷たい飲み物も楽しめる。
・治療費はやや高めです。
・時に修理が困難であることも。
●インプラントに関する説明
インプラントとは、欠けた歯の部位の顎骨にねじのような「インプラント体」を固定し、その上に製作した歯を取り付ける技術です。
この治療には手術が伴うため、いくつかの方は懸念を持つかもしれません。
しかしながら、他の歯を損なうことなく、自らの歯のように見える歯を取り戻せるのが大きな強みです。
また、治療の後の外見や機能が実際の歯と非常に近いのもポイント。
骨の量が不十分な場合、「骨を増やす」処置が求められることもあり、これには追加の費用と時間がかかることも。
たとえ多くの歯が失われても、設置されたインプラントを基礎として、ブリッジや義歯を取り付けることができます。
インプラントとブリッジや義歯の組み合わせにより、インプラントの数を減らすことができ、さらに安定性を持った義歯を作成できます。
●ブリッジ治療について
ブリッジとは、失われた歯を隣の歯を利用して補完し、それを接続するカバーで治療する方法です。
この手法は比較的早く終わる利点があり、義歯のような違和感なく歯を取り戻すことができます。
しかし、隣接する健康な歯を削る必要があるのが短所で、一度削った歯は元通りにはなりません。
即ち、もとの状態に戻してインプラントや義歯に切り替えるのは不可能です。
また、基礎となる歯へのプレッシャーが増加するため、その歯が痛み出すリスクも考慮する必要があります。
ブリッジの費用は、保険の範囲内であれば比較的手頃ですが、セラミックなどの特別な材料を選ぶと、
インプラントの費用と同様に高くなることも。
ブリッジ治療を選ぶ前に、他の方法の特色をしっかり把握することがキーとなります。
●義歯からインプラントへの移行の長所
以下は、義歯からインプラントへの変更時の7つの主な利点です。
本物のような美しい外観
快適な噛みごたえ
違和感が少ない
長持ちし、多くの方が10年以上の使用を報告
他の歯へのストレスが少ない
話すのが容易
義歯の手入れが不要
義歯からインプラントに変わる際の最も大きな利点は、治療後の歯が本物の歯のように動作すること。
特に、「義歯が心地よくない」「ちゃんと噛めない」「話すのが難しい」と感じている人は、
インプラントへの移行で大きな安堵感を得ることができるでしょう。
●義歯からインプラント治療への移行時の課題
義歯からインプラントへの切り替えには、次の4つの課題が考えられます。
高額な治療費
手術の必要性
一部の疾患や健康状態での治療制限
治療に時間がかかる
インプラントの費用は、施行するインプラントの数によって異なります。
そのため、計画的な資金の準備が大切です。
欠損部位が多い場合、インプラントとブリッジの併用や、
インプラントと部分入れ歯を組み合わせることで、コストを抑えるアプローチが考えられます。
インプラント治療のメリットは、他の歯にかかる負担を最小限に抑えられることですが、
適切な調整が不十分な場合、隣接する歯に問題が生じることも。
そのため、実績と信頼のある歯科医院の選択が求められます。
●入れ歯からインプラントへの遷移プロセス
入れ歯からインプラントへの移行方法は多岐にわたり、治療計画は歯科医師の判断によるものです。
少数の欠損歯であれば、直接インプラントを埋入することが一般的ですが、
多数の欠損がある場合、コストを抑えるためにブリッジとの併用が選ばれることも。
ただ、インプラントとブリッジの複合治療には、一つのインプラントの問題が全体の修復に影響を及ぼすリスクがあります。
広範囲のインプラントを考慮している場合、再治療時の手間を減らすため、ブリッジと分けることが推奨されることが多いです。
具体的な疑問や不安は、専門家に確認することが望ましいでしょう。
●インプラント治療への切り替えに際しての注意点
入れ歯からインプラント治療への移行は多くの利点をもたらしますが、考慮すべき要因も存在します。
長く適合しない入れ歯の使用は、歯茎に圧迫感をもたらし、骨の減少を招くリスクがあります。
骨が少ない場合、インプラント治療は難易度が上がり、「骨増生」が必要になることも。
この手術は、追加の費用や時間がかかることを意味します。
また、部分入れ歯の長期使用は、入れ歯のクリップ部が接触する歯に過度な負荷をかける可能性があり、
これによる追加治療の必要性も念頭に置く必要があります。
入れ歯からインプラントへの移行は、一歩ずつ検討し実施する複雑な手続きであることを認識することが重要です。
骨の質や周囲の歯のコンディション、咬合の状態などの評価が前提となります。
また、インプラント治療後には、定期的なケアが不可欠です。
インプラントの周りに炎症が生じた場合、放置するとインプラントを取り除く必要が生じる可能性があります。
インプラントを長持ちさせるためには、日常のケアと歯科医による定期的なクリーニングや検診が欠かせません。
●まとめについて
これらの情報を踏まえると、入れ歯からインプラントへの変更は実現可能です。
インプラント治療は、見た目の自然さや咀嚼能力のアップ、ケアの容易さなどの利点があります。
しかし、手術の必要性や高い治療費といったデメリットも無視できません。
特に、骨の減少が進んでいる場合、特別なケアや「骨増大」の手術が必要になることも考えられます。
極端な骨の減少では、インプラント治療が難しくなることも。
インプラントを検討している方は、早めに歯科医師に相談し、骨の状況などを確認することをおすすめします。
はちじょう歯科医院では、患者一人一人に合わせた個別の治療を提供し、経験豊富な医師が安全で安心できる治療環境を提供します。
また、患者の不安や質問に対する丁寧なカウンセリングも行っております。
インプラント治療を考慮している方は、何なりとインプラント無料相談も実施しております。お気軽にご相談ください。
はちじょう歯科医院
歯科医師/歯学博士 佐藤 剛
〒192-0916
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